母が胃の病気である病院に入院し、手術を受けたのですが、その直後になくなりました。家族としては、医療ミスではないかと思っています。医療ミスであったことをハッキリさせ、病院に損害賠償を求めたいのですが、何から手をつけたらいいのでしょうか。
家族の皆さんが、医療ミスだと考える理由を、時系列的に整理するなどして、まとめておくことです。そして、それを裏付ける証拠、例えば病院から受け取った書類や家族のメモを収集しておきましょう。
手元に資料がほとんどないのですが、どうすればいいのですか。
病院が医学資料を出さないときは、裁判所に「証拠保全」の申立をして入手することになります。証拠保全は、病院側による資料の改ざんを防ぐ意味もありますので、出来るだけ早く申立をしてください。
医学資料は取り寄せたのですが、素人ですので良く理解できませんし、何が問題なのか分かりません。どうすればいいのでしょうか。
弁護士が受任している場合は、医学文献を調べたり知人の医師の意見を聞いたりして、医学ミスがあったかどうかについて、おおよその検討をします。その可能性があるケースですと、患者の立場で活動している医師のグループに専門的な鑑定的意見をいただくのが、一般的なやり方です。そして、鑑定的な意見で医療ミスあるいはその可能性があるとされた場合には、その検討結果に基づいて病院側と本格的な協議を開始します。協議が整わない場合には、訴訟を提起することになります。
どんな損害を請求できますか。
死亡事故の例ですと、治療費・死亡による逸失利益・死亡慰謝料などを請求することになります。後遺症が残っている場合は、治療費のほか、休業補償・入通院交通費・後遺症による逸失利益・慰謝料などになります。
|